生物物理計算化学者の雛

主に科学に関する諸々を書き留めています。

エレベータの代わりに階段を使うことによるダイエット効果

先日シンドラー社製エレベータで死亡事故があったことを受けて、同社製のエレベータの緊急点検を実施するまでの間は極力エレベータを使わないようにという通知がありました。
そこでエレベータでなく階段を使うことで、どれだけカロリーを消費できるのかを見積もってみました。

計算条件

  • 体重70kg
  • 18mを上る(ビルの7階まで階段を使用、高さを3m/フロアとして6階分18m)
  • 重力加速度 g=9.8m/s^2

計算結果

重力加速度gに逆らって18mの高さを70kgの質量を持ち上げるために必要なエネルギーは質量×距離×加速度により計算でき
70kg × 18m × 9.8 m/s^2 = 12348 kg・m/s^2 = 12.3 kJ = 3.0 kcal
となり7階まで階段で上がると3kcalを消費するという結果になりました。
ちなみに脂質は9kcal/g、たんぱく質および炭水化物は4kcal/gのエネルギーになりますので、7階まで階段で上ることで脂質を消費すれば
3kcal / (9kcal/g) = 0.33g
炭水化物・たんぱく質を消費すれば
3kcal / (4kcal/g) = 0.75g
だけ体重が減ることになります。
実際は脂質・炭水化物の両方を消費するでしょうから、階段で7階まで上がると約0.5g体重を減らせるといったところでしょう。

階段を使い続ければ年間240グラムのダイエット効果

1回だけだとわずかな変化ですが、この階段で上がることを平日1日あたり2回行い続ければ、1か月の平日20日で40回、年間480回となり1年あたり240gの体重を落とすことができる・・・
結構大きい効果ではないでしょうか。